ハードとしての確実な家作り : 実践編

14.ガラス工事

 建具には、ガラスが付きものです。
木製の建具にしてもアルミサッシにしても、ガラスを入れないことは考えられません。
そのガラスですが、大きく分けると6種類あります。

1.透明ガラス(摺りガラス)
2.型(板)ガラス
3.網入り透明ガラス(線入り透明ガラス)
4.網入り型ガラス
5.化粧ガラス
6.複層ガラス

 透明ガラスが一番よく使われます。
厚さもいろいろあり、2、3、4、5、6、8、10ミリとあり、住宅で使われるのは、2〜5ミリくらいまでです。
大きな面積の建具であれば、当然のことに、厚いガラスが必要です。
80×180センチの建具に入るガラスで 5ミリですから、ふつうはそれ以下の厚さのガラスを使います。

 注意するのは建具との調整です。
5ミリのガラスを入れるには、5ミリの溝が突かれている必要があります。
また、幅広の溝に、薄いガラスを入れると、建具を開閉するたびにカタカタと音がしてしまいます。
ですから、建具とガラスの厚さは、建具表という図面にはっきりと記載します。

 昔は、外部に面した木製建具のガラスをとめるのに、細釘とパテでとめました。
しかし、今では外部にアルミサッシを使うことが多くなったので、モールやゴムのパッキン(=ガスケットとも言う)でとめるのが多いようです。

 内部の木製建具であれば、押縁(5ミリ角くらいの細い棒)でとめる例が多いようですが、匠事務所では建具の上から落とし込みにします。
こうすると、ガラスを入れたところが目だたずに、きれいです。
ただし、建具をはずさないと、ガラスが入らないことがあるので、施工者は敬遠したいようです。


 透明ガラスをもとに、摺りガラスといって、表面をサンドブラスト加工したものがあります。
摺りガラスは、別名クモリガラスとも言います。
ガラスの途中まで摺り加工することもでき、上半分を透明、下半分を摺りにもできます。

 型(板)ガラスとは、表面に凸凹した模様があるもので、かすかに向こうが見えます。
模様にはいろいろな種類があって、それによって半透明になったり、まったく見えなくなったりします。
型ガラスは、2、2.4、6ミリの三種類だけで、しかも、模様の種類によって厚さが違います。


 透明ガラス、型ガラスともに、4ミリ厚で1平方メートルあたり、4、000〜5、000円くらいです。
しかし、ガラスは厚さによって定尺寸法が異なっていますので、同じ厚さでも、ガラスのサイズによって値段が違ってきます。
ガラスは、旭ガラス、日本板ガラス、セントラルガラスの三社でほとんど独占されていますので、カタログから値段を調べるのは、そんなに難しくありません。

 網入りガラスは、割れにくく、しかも割れても破片が飛び散らないことから、外部に使われることが多いようです。
ただし、網入りガラスは防火に役立ちますが、防犯の役にはたちません。
都市部では、隣地に面した開口部には、乙種防火戸といってこの網入りガラスを使うことが義務つけられています。
網入りガラスは、透明と型ガラスでは値段が非常に違います。
透明のほうが高く19、000円/m2くらいで、型ガラスは9、000円/m2くらいです。


 線入りガラスも割れにくいですが、割れ難さでは網入りのほうが上です。
そのため最近では、線入りガラスは、乙種防火戸とは認められません。
網入り、線入りともに、厚さは6.8ミリの一種類だけです。

 ガラスの中には入っていると言っても、網や線は金属ですから錆びます。
特にガラスの切断面に、網や線が顔を出していますから、ここから錆びやすく、錆びると金属が膨らんでガラスを割ります。
ですから錆びないように、サッシに入るカラスの下端には、防錆塗料を塗っておきます。
またまれに、ガラスと金属の熱膨張率が違うことから、炎天下では熱割れをおこすことがあります。
特に、線入りや網入りガラスにフィルムを張ると、熱割れしやすいようです。


 5 に分類した化粧ガラスという言葉はありません。
しかし、1〜4以外にも、さまざまな模様の入った、きれいなガラスがたくさん市販されています。
これらを一括して総称する名前はありません。
それぞれに、新しい名前をつけて市販されていますので、化粧ガラスと総称しました。
化粧ガラスは高価ですから、予算に応じて、ケースバイケースと言うことになります。
それぞれカタログやカットサンプルを取り寄せて決定します。
ただし、きれいなガラスほど日光に弱いので、外部には使えないことが多いようです。
カタログを必ず確認するべきでしょう。


 最近ではペアーガラスと呼ばれる2重になった複層ガラスが使われるようになりました。
これは高価ではありますが、断熱性や遮音性に優れ、断熱サッシなどには好んで使われます。
3−7−5と言ったように、両側の数字がガラスの厚さを表し、真ん中の数字は空気層の厚さを表します。
この空気層は真空とはいきませんが、減圧してあったりガスが封入してあります。

 ペアーガラスの中でも、Law−E ガラスと呼ばれるものは内側に金属が塗られており、特に遮熱性能が高いものです。
やや高価ではありますが、普及し始めています。


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「タクミ ホームズ」も参照下さい